中性脂肪の天敵はアルコールです。アルコールは中性脂肪の合成を活発にします。飲み過ぎれば肝臓に脂肪として蓄積し脂肪肝になり、また血液中の中性脂肪値が上がります。本来お酒は適量を守り正しい飲み方をすれば健康維持に役立たせることができます。
人生を豊かにしてくれるはずのお酒で、体を壊すのはもったいない話ですよね。
5つのポイントを意識して、健康飲酒に取り組んでみてはいかがでしょう。





 

◎健康飲酒の5つのポイント

①適量飲酒を守る。

ビール

中性脂肪が高い人は基本的に禁酒です。数値が正常値に戻るまでは少なからず休酒が理想です。しかし、どうしてもやめられない人は少しずつ量を適量に戻すよう努力をしましょう。健康な人の1日の目安は「ビールで350ml缶で3本」「日本酒で2合」までです。

②ゆっくり飲む。

楽しい席ではお酒が弾み、グイグイ飲んでしまうもの。しかし、一気に飲んでどれくらい飲んだか把握もできないようでは、健康管理ができているとは言えません。会話を楽しみながらゆっくり飲むことで、量が抑えられます。飲み過ぎればエネルギー過剰になりますが、逆に適度な晩酌は善玉コレステロールを上昇させる効果もあります。適量を時間をかけて飲みましょう。

③お酒をご飯の代わりにしない。

ワイン「お酒を飲んだから、その分ご飯を減らせばいい」と考えてはいないでしょうか。アルコールはエネルギー源にはなりますが、ご飯と違ってたんぱく質や食物繊維などが体に必要な成分が多く含まれてはいません。栄養不足を生み出すことになるので、むやみに穀物を減らすことはやめましょう。

④週に2日は禁酒日

肝臓が処理できるアルコール量は1時間に7g程度と言われています。具体的には缶ビール3本を飲んだら処理には8時間かかる計算です。毎日飲み続けることを考えると、肝臓が休む暇がなくなってしまいます。肝臓は脂質代謝に重要な働きをする臓器ですから、働きすぎてダウンされると大変です。週に2日は休ませてあげましょう。また夜遅くまで飲むのもよくありません。夜食同様、肥満や中性脂肪値を上昇させる原因になりますので、就寝する2~3時間前には晩酌が終わるようにしましょう。

⑤酒の肴も食べ過ぎない。

お酒ばかりを意識しがちですが、高脂肪血症の原因で多いのは酒の肴。お酒は油ものや塩辛いものとの相性がよいので、やみくもに食べると大変なことになります。
「食べながら飲む」ことは大切ですが、何をどのくらい食べるかを知りながら口にすると自ずと健康管理ができてきます。とりわけ楽しくなって健康意識を失いやすい飲み屋さんでは次のポイントを抑えておきましょう。

<メニューの中から肴を選ぶポイント>

・脂肪分の少ない肴を選ぶ
・野菜を中心にとる
・肉より魚介類を選ぶ
・大豆製品を積極的に選ぶ
・海藻、きのこなど低カロリー食品の肴を選ぶ
・塩分の少ないものを選ぶ